奨学生 11月の月次レポートを掲載しました
2024.12.05
かめのり財団が支援する大学院留学アジア奨学生は、毎月月次レポートを作成し、月ごとの研究の進捗状況や日々の様子を報告しています。HPでは毎月、2名のレポートをご紹介します。
かめのり大学院留学アジア奨学生
月次報告レポート(2024年11月)
大阪大学大学院人文学研究科 言語文化学専攻
博士後期課程 Nguyen Thi Linh (グェン ティ リン)
1. 研究について
最近、私の大学の博士課程2年生で、私と似たテーマを研究している方に会いました。その方は、主に外国人小学生に対する指導法に重点を置いて研究しており、人間科学研究科に所属されています。一方、私は人文学研究科に所属しています。その時、ふと「なぜ同じ小学生を研究対象とし、研究方法にも共通点があるのに、2人が異なる学部に所属しているのだろう」という疑問が頭に浮かびました。では、人間科学と人文学の違いとは何でしょうか。また、人文学研究は学術研究の中でどのように位置付けられているのでしょうか。
研究とは、研究対象として定義された事物や現象に関する事実や真理を探求する旅路です。科学研究の方法論とは、研究者が研究課題に関して客観性のある事実や真理を発見し、それを明確に提示するために設計され、実行され、そして明示的に表現された方法や技術の体系を指します。社会科学の初期段階では、研究の基準として「客観性」「妥当性」「信頼性」が重視されていました。しかし、後の段階では、研究者たちは「人間の意識から独立した真理は存在しない」という見解を持つようになりました。現実の認識は常に人間と現実との相互作用の結果であると考えられるようになったのです。研究者は、研究者自身が真実を構築する役割を果たしていることを明らかにしつつ、研究結果が他の事例にとっても意味を持つかどうかにも関心を持ち続けました。2009年、アメリカ教育研究協会(AERA)は、教育分野における人文学志向の研究の報告基準を提示しました。それによると、「人文学志向の研究」という用語は、それらは社会科学の基準や教育研究における新興アプローチには明らかに適合しない、歴史学や哲学などの分野で使用されるおなじみの研究手法を指します。科学性について言えば、自然科学、社会科学、人間科学などが挙げられます。研究対象が人間の社会的活動である場合、社会科学(科学的アプローチ)に並行して人文学(人文的アプローチ)も存在します。ここでの人文的アプローチとは、倫理的あるいは美的な価値観を重視する方向性を指します。人文学の研究は構築主義に基づくことが十分可能ですが、研究プロセスを体系的かつ明示的に記述することを優先せず、「客観性」を重視しない傾向があります。
2. 生活について
私は引き続き、無農薬の料理を食べる習慣を保っています。そして、どうやら私の胃が、自分で調理したそういう食べ物に適応しつつあり、外食、特に大学の学食の食事に対して抵抗を示しているように感じます。具体的には、11月に学食で2回昼食を取った際、どちらも腹痛を起こしました。これが良い兆候なのか悪い兆候なのか、つまり、胃が健康になっているのか、それとも弱くなっているのか、私には分かりません。
かめのり大学院留学アジア奨学生
月次報告レポート(2024年11月)
早稲田大学大学院商学研究科国際貿易と多国籍企業専攻
修士2年 黄沐春(コウ モクション)
・勉強について
12月の上旬に論文を提出するつもりですので、11月はずっと論文を書くことに集中しました。特に、自分の論文でより正確な結論を導くために、教授と何度もミーティングをして、結果的には総計四つもモデルで検証することにしました。本月はほとんどコードを書くこと、モデルを分析すること、結果を説明することに力を入れていました。幸いことに、無事に終わりました。参考文献リストを整理することだけが残っています。論文を提出した後、最後の口頭試験の準備を始まります。
・生活について
今月はほぼ毎日必死に論文を書いて、非常に睡眠不足の問題で悩んでいます。でもようやく論文が終わって、これからしばらく休むことができると思います。論文を書く過程では、様々な予想外の結果が出てきて、最初は悩むことだと思っていましたが、実際にそれらの結果に踏まえて最初の予想を再検討することを通じて、より実践的な結論が得られました。とにかく、まだ教授と色々な修正を行う予定がありますが、論文が完成して本当に嬉しいです!!!!
(今月はずっと自宅でパソコンに向けて論文を書く、自分の座る位置から見た画面はこのようになっています)
今振り返ってみれば、修士課程の2年間でかめのりファミリーから色々な応援をいただきました。かめのりファミリーがいなければ、修士課程が無事に終わることができなかったと思います。本当にありがとうございます!!!来月のフォーラムを期待しています!