2023年夏、日本人中高生を対象に「かめのりスクール2023」を4年ぶりに実施し、東京都内のL stay & grow晴海で開催したメインプログラム(2023年8月1日~8月4日)には、東南アジアから招へいした高校生15名も参加しました。
2015年より開始した「かめのりスクール」は、以前は対面での研修のみでしたが、コロナ禍の中止を経て4年ぶりに再開した「かめのりスクール2023」では、オンラインセッションを3回行った後、合宿形式のメインプログラムに臨むというハイブリッドの構成で開催しました。
参加者は国内在住の日本人中高生15名と、東南アジアの高校生15名(インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアから各3名)の合計30名です。オンラインセッションでは、お互いを知るためのアイスブレイクや、今年のテーマである「わたしのまちはサステイナブル?」のもと、自分の住んでいる町について「わたしのまちのいいところ・よくないところ」をスライドで紹介し「サステイナブル」とは何かを考え、日本語と英語の両方を交えてディスカッションを行いました。
3泊4日で行ったメインプログラムには30名全員が参加し、1日目はゲスト講師の藤樫亮二氏が身体を使ったアイスブレイクを行い、その後、グループに分かれて「アジアの旗」を作りました。そして夜には東京タワーを見学しました。
2日目と3日目は、「サステイナブル」を実際に体験するためのフィールドワークを行いました。1つは防災の観点から「そなえりあ」で地震の体験を、2つ目はインクルーシブの観点から「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」で視覚障害者のアテンドにより真っ暗闇の中を白杖を使って歩くという体験をしました。体験をとおしサステイナブルに関する新しい視点やアイデアを得ることができました。その他にも、アジアンナイトやタレントショーの時間には、海外生徒が民族衣装や学校の制服を着て自国の紹介や普段の生活について発表したり、日本人生徒も剣道など特技を披露したりすることで、互いの国や文化を身近なものと感じることができました。
最終日には、グループに分かれて最終発表を行いました。中学生として、高校生として、まちのサステイナブルのために自分たちがどんなことができるかを考え、そのアクションプランについて短い動画を作成し発表しました。限られた時間での発表の準備は大変で、言葉や考え方の違いに苦戦した様子でした。それでも、どうすれば相手に伝わるかを考え、協力しひとつのことを達成できた経験が、さらなる自信につながりました。日本人生徒はもっと東南アジアのこと知りたい、海外生徒はもっと日本語を上手くなりたいという気持ちが強まったようで、この先も国際交流の機会に積極的にチャレンジしていくことを期待します。
プログラム名 | かめのりスクール2023 |
オンラインセッション | 2023年6月25日(日)、7月9日(日)、23日(日)各2時間 |
メインプログラム期間 | メインプログラム期間 2023年8月1日(火)から8月4日(金) ※海外生徒来日期間は2023年7月30日(日)から8月5日(土) |
メインプログラム会場 | L stay & grow 晴海(東京都中央区) |
参加人数 | 東南アジア5ヵ国(インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア)から各3名 日本の中高生15名 合計30名 |
目的 | 日本人中高生と日本語を学んでいる東南アジアの高校生に、3泊4日の研修を異文化理解学習実践の場として提供し、①コミュニケーション能力を伸ばす、②グループ活動を通して協働する力・深く考える力・創造する力を伸ばす、③異なる文化を持つ人との交流を楽しむことを目指します |